【Google広告】A/Bテスト機能の特徴と設定方法を解説

Google広告の効果がイマイチ…A/Bテストやってみた方がいいのかな?」とお思いの方、必見です。

今回の記事では、Google広告の6種類のA/Bテスト機能の特徴や使い分けについて解説します。

さらに、弊社でも大きな効果を出している「カスタムテスト」と「テキスト広告の最適化」のおすすめ設定もご紹介します。

A/Bテストの基本を知りたい方や、実務に活かせる情報をお探しの方はぜひご覧ください。

1. Google広告のA/Bテストとは?

Google広告の「A/Bテスト機能」は、「Aのやり方」と「Bのやり方」を同じ条件で同時に実施し、どちらがより良い効果を出すかを比べられるテスト機能です。

例えば、あるLPで行動を喚起する箇所(CTA)の文言を2パターン用意して、どちらの方が問い合わせが増えるか調べることができます。

A案:「無料で相談する」

B案:「最短5秒で見積もり」

こう聞くと「新しいやり方を試したいなら、そのまま試してみて比較すれば良いだけでは?」と思われるかもしれません。

確かに、A/Bテスト機能を使わなくても、広告を別々に打ち出して成果を前後比較することは可能です。

ですが、その状態では「公平な比較」にはならない可能性が高いでしょう。

というのも、機械学習やオークションの競合状況、ユーザー層の違いなど細かく変動する要素が多数あり、条件が違いすぎて比較にならないケースがあります。

そこでA/Bテスト機能を使えば、条件を統一して2つのやり方を試すことができるので「公平な比較」に近い状態で、より統計的に信頼できる結果が得られるのです。

A/Bテスト機能を使えばユーザーに表示される頻度が揃えられる

A/Bテスト機能では、「分配比率」という設定があり、たとえば「50% : 50%」のようにトラフィックを振り分けることが可能です。予算も実質的におおむね半分ずつ使われるので、トラフィックと予算が公平な状態かつ、同時期に2つの案を比較できます。

ただ、最適な分配や設定には知識が必要なため、難航しやすいポイントです。

A/Bテスト機能や広告運用全般でお悩みがある場合は、以下のリンクから当社にご相談ください。

2. Google広告のA/Bテストの種類

Google広告のA/Bテストには6つのパターンがあり、その中でも「P-MAXテスト」「カスタムテスト」はより細かい設定が可能です。

本章では6パターンの概要と「P-MAXテスト」「カスタムテスト」における詳細設定の内容を解説します。

2-1. 6パターンのA/Bテスト機能

Google広告のA/Bテスト機能は以下6つからパターンを選ぶことが可能です。

テストできる項目が変わるので、それぞれの用途や特徴を解説します。

・P-MAXテスト

P-MAXキャンペーンの設定や素材を変えて比較検証するためのA/Bテスト機能です。

P-MAXキャンペーンの画像や見出しを変更して、どちらの方が効果的か試したい場合に用います。

学習期間が必要になる特性上、テストは2週間から1ヶ月ほどは様子を見て判断しましょう。

P-MAXについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

・デマンドジェネレーションテスト

デマンドジェネレーションはGoogleの提供するYouTube(ショートやインフィード)、Discover、Gmailといったサービスに広告を配信できるサービスです。

デマンドジェネレーションテストでは広告文はもちろん、動画や画像といった広告クリエティブの効果を比較できます。

YouTubeに配信している動画広告の内容を変えて比較する」といった運用が可能です。

・動画テスト

YouTube広告(動画キャンペーン)の比較が行える機能です。

動画の長さを15秒と30秒で分けたり、冒頭数秒の内容を変えたりといったテストが行えます。

再生回数や視聴維持率、コンバージョンなどを指標として、どの動画広告がベストか調べたい時に重宝するパターンです。

・アプリのテスト

アプリ広告に特化したアプリキャンペーン(旧ユニバーサルアプリキャンペーン)向けのパターン。

アセット(広告に使う画像・動画・文)の量などでテストを行います。

検索、ディスプレイ、YouTube、Google Playストアなど複数面へ配信されるため、どの面に配信されているか注視が必要です。

・カスタムテスト

ほとんど全てのキャンペーンに用いることのできる、最も自由度の高いパターンです。

キャンペーンの地域・入札戦略・配信時間帯・コンバージョン目標などを変更し、成果の差を比較します。

以前「下書きとテスト」と呼ばれていた仕組みに近く、新UIで「カスタムテスト」と記載されています。

・テキスト広告の最適化

検索広告の広告文をピンポイントで変更し、比較するパターンです。

クリック率やコンバージョン率の差で、数値の良かったものを選別します。

テストが終了した際に一括で本番広告に反映できるのも、便利なポイントです。

2-2. 「P-MAXテスト」「カスタムテスト」では細かい検証が可能

更に、「P-MAXテスト」「カスタムテスト」にはテストタイプ、キャンペーンタイプが存在し、更に細かい検証ができます。

まず、P-MAXテストで選択可能なテストのタイプは以下の通りです。

テストのタイプ目的使える場面
P-MAXの最適化既存のP-MAXキャンペーンに対し、アセット・ターゲティングを変更して、成果の向上を図る構成や素材の違いによるパフォーマンス差を検証したい場合
P-MAXによる上昇率のテスト通常のキャンペーンからP-MAXに移行したときに、成果がどの程度向上するかを測定するP-MAXに移行するか悩んでいる場合
ショッピングキャンペーンとの比較P-MAXと通常のショッピングキャンペーンで成果を比較するどちらがより効果的か確かめたい場合
検索キャンペーンとの比較検索キャンペーンと、P-MAXのどちらが有効か比較するP-MAX導入による効果をチェックしたい場合
ディスプレイキャンペーンとの比較ディスプレイ広告を、P-MAXに移行して結果が得られるか比較する同じクリエイティブでP-MAXに移行しても良いかを知りたい場合

また、カスタムテストにおいてもディスプレイか検索か、キャンペーンタイプを選択できます。

ディスプレイ広告を用いている場合はディスプレイ、検索広告を利用している場合は検索ネットワークを選びましょう。


3. Google広告のA/Bテストの設定方法

A/Bテストの中でも、弊社の広告運用においても高い効果を上げている「カスタムテスト」と「テキスト広告の最適化」の設定方法を解説します。

おすすめの詳細設定や分配率なども紹介しているのでぜひご覧ください。

3-1. カスタムテスト

カスタムテストは入札戦略・コンバージョン最適化の種類・地域などのキャンペーン設定に関わるものであれば、全般におすすめのパターンです。

設定手順は以下の通り。
手順①:[キャンペーン] アイコンをクリックし、[テスト] に移動。
手順②:[テストを作成]→[+]を選択後、[カスタムテスト]、[検索ネットワーク]を選択。

※ディスプレイ広告の場合は[ディスプレイ]を選択。

手順③:[テスト名] [キャンペーン]の指示に従って進めます。

共有予算が設定されているキャンペーンは選択できません。

手順④:[キャンペーン単位] [広告グループ単位] …など任意で設定変更、[Schedule]でテスト期間などの詳細設定へ進みます。

※A/Bテストなので「検証対象以外の要素は一切変更しない

手順⑤:各項目に従ってテスト設定を行う。


分配率は条件を揃えるために基本的には50%ずつの分配がおすすめ、詳細設定ではCookieベースの選択をおすすめします。

検索ベースとCookieベースの違い

検索ベースの方が傾向を早く掴めますが、同一ユーザーに2つの広告が表示される可能性があります。

Cookieベースはデータを得るのに時間はかかりますが、同じユーザーには常に同じ広告が表示されるので正確な比較をしやすいのが特徴です。

また、同期は有効にしておくのが良いでしょう。

社内の方針変更やクライアントの要望による急な対応が発生した場合に、工数を削減しやすくなります。

3-2. テキスト広告の最適化

検索広告の広告文をピンポイントで変更し、比較する「テキスト広告の最適化」。

広告文ごとのクリック率やコンバージョン率をテストしたい際に重宝します。

手順①:[キャンペーン] アイコンをクリックし、[テスト] に移動 [テストを作成する]を選択後、[テキスト広告の最適化]を選択。

手順②:変更を加えるキャンペーンを選択し、検証したい広告の場所も選択。

例えば見出し1を「送料無料」→「今なら送料0円」に変えるといった設定ができます。


手順③:変更を加えるバリエーションを選択。

「見出しの一部を置き換える」「広告文(本文)の一部を一括で書き換える」「表示URLの末尾パスを変更する」といったバリエーションが指定できます。

手順④:開始日/終了日、テストへの分配比率を設定して完了

まとめ

Google広告のA/Bテスト機能は、2つの広告アプローチを同条件で比較することが可能です。

様々なパターンやタイプがあり、その都度最適な設定を施す必要があります。

もし、ご自身での設定に不安がある場合は、以下のリンクからぜひ一度当社にお問い合わせください。

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