SEOにおけるAIライティングの実用性について解説

SEO対策をしている方、検討している方なら「AIに全部書かせれば効率良いのでは?」と1度は思ったことがあるのではないでしょうか。

しかし、AIライティングのみでのSEO対策はかなりの高難易度。

その理由は「Googleの公開しているガイドラインを守れないから」です。

本記事ではAIライティングでのSEO対策が難しい理由や、弊社が実際にAIを使用したSEO対策のテストを行った結果を紹介していきます。

ベストなAIの使用方法も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

1. AIライティングのみでのSEO対策が難しい理由

まず、Googleが公開している見解を簡単にまとめると「AIが作成していることだけを理由にペナルティは課さないが、質が低いコンテンツであれば低く評価する」となります。

AIが作成していることだけを理由に低く評価しないのは「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」の以下の箇所を見れば明らかです。

コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く Google の姿勢は、信頼できる高品質な検索結果をユーザーに提供するうえで、長年にわたって有用な指針となってきました。

引用:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス

こちらの文章からは制作方法は関係なく、品質を重視していることがわかります。

AI 生成のものを含め、自動化を利用したコンテンツすべてがスパムであるとは限らないことを認識することは重要です。自動化はこれまでも長い間、スポーツの試合結果、天気予報、文字起こしなどの有用なコンテンツの生成で使用されてきました。AI は表現と創作の新しいかたちを生み、優れたウェブ コンテンツの作成に役立つ重要なツールとなる力を備えています。
引用:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス

この文章からもAIの有用性も認めており、AIコンテンツ全てがスパムではないとの認識が見て取れます。

そして、Googleが公開しているGoogle検索品質評価についてのガイドライン(General Guidelines)には、質が低いAIコンテンツに対する対応が最近追記されました。

ページ上のメインコンテンツがすべてにおいて、コピー、パラフレーズ、埋め込み、あるいは自動生成(AI含む)や他のソースからの転載で成り立っており、なおかつ労力や独自性、付加価値がほとんどない場合は、『Lowest(最低)』評価となります

出典:General Guidelines 42ページ[筆者訳] 

AIによる自動生成で作成されており、独自性や付加価値がないと最低評価を付けるとのこと。

まとめると、AIで記事は作れるしペナルティは受けないものの、AIだけで作ると「メインコンテンツが自動生成」「労力をかけたコンテンツがない」「独自性がない」「付加価値がない」と最低評価を付けられる条件を満たしてしまうのです。

そのため「AIで記事を量産したものの評価が低く順位も流入も伸びない」といった問題に直面しやすくなります。

2. AIライティングによるSEO対策の実例

AIライティングを使ったSEO対策の事例として以下2つを紹介します。

  • 実際にAIライティングで16記事をフルリライトした結果
  • 半年間AIコンテンツを投稿しているサイトの推移

前者は弊社が実際に行った結果、後者はベンチマークとして推移を確認していたサイトの情報を基に紹介していきます。

2-1. 実際にAIライティングで16記事をフルリライトした結果

弊社でもAIライティングの実用性を確かめるため、16記事のフルリライトを行いました。

この16記事はほとんど流入がなく、大きなテコ入れが必要だった記事です。

クリック率、平均順位、どちらも低い記事を選定しています。

結果としてリライト前後2週間でクリック率が向上したのは16記事中3記事、順位が向上したのは16記事中4記事のみと大きな改善は見られませんでした。

それどころか元々評価の低かった記事にもかかわらず、平均順位もクリック率が下がった記事も少なくありません。

手順としてはAIに既存記事を読み込ませ、リライト案を出してもらい、その案に沿って記事を出力させました。

信頼のおける公的機関のURLなども参考、引用として貼っていましたが効果は乏しかったようです。

このことからもAIライティングのみの記事が、Googleから評価される難しさを見て取れるのではないでしょうか。

2-2. 半年間AIコンテンツを投稿しているサイトの推移

AIライティングの実用性を確かめる上で、参考にしているサイトがありました。

Ahrefsで数値を確認すると、このサイトは半年ほど前に立ち上げられ、ほとんどのコンテンツがAI執筆(もしくはそう思われる)です。

投稿されている記事数は半年で200本を超えており、記事作成の効率化というAIライティングの強みが感じられます。

しかし、月間の流入数は100~300件と多くの流入は獲得できていません。

加えて、1~3位を取れているキーワードは半年で2つのみです。

おそらくGoogleが示していた「メインコンテンツが自動生成」「労力をかけたコンテンツがない」「独自性がない」「付加価値がない」に引っ掛かり、低評価がサイトについてしまったものと思われます。

この事例からもAIライティングのみでのSEO対策の難しさが感じられるのではないでしょうか。

3. SEO対策でのベストなAIの使い方

SEO対策におけるAIの使い方としておすすめなのが以下の2つです。

  • 下書きを作らせる
  • リサーチに用いる

全てをAIに任せるのではなく、AIの得意な作業に絞ったり、指示を細かく行うことで記事作成の効率を大きく上げることができます。

3-1. 下書きを作らせる

AIが作成した文章はあくまで下書きとして活用します。

そこから余分な文章を削ったり、言葉足らずな箇所には追記したりしていきましょう。

情報が正確であるかのファクトチェックも必要です。

下書きを作成する際は以下の手順で作成しています。

まず、狙うキーワードにおける上位記事の構成を10個ほど抜き出し、検索しているユーザーのニーズを把握。

その後、ニーズ、再検索キーワード、上位記事の見出しからアウトラインの仮案を出力させます。

仮案のアウトラインを調整し、実際に使うアウトラインを作成したら各見出しについてAIにリサーチさせて、箇条書きで出力。

最後に出力された箇条書きを基に記事を作成させることで、下書きの完成です。

記事作成のタイミングで、過去に執筆した記事を読み込ませておくとよりイメージに近いクオリティで出力されます。

3-2. リサーチに用いる

記事作成で重要なリサーチ、執筆している時間よりもリサーチしている時間の方が長いという方も少なくないでしょう。

このリサーチ段階ではAIをフルに活用するのがおすすめです。

自分で検索して情報を探すよりも、要点をまとめて表示させるように指示することでリサーチにかかる時間を削減できます。

調べた情報が正しいか、ファクトチェックを行うように指示しておけば正確さも増すのでおすすめです。

自分でファクトチェックを行うことも想定して、参照したサイトのURLを記載するようにも指示しておきましょう。

まとめ

AIライティングのみでのSEO対策が難しい理由として、Googleは「品質に重点を置く」姿勢を明確にしていることが挙げられます。

AI生成コンテンツ自体にペナルティは課さないものの、独自性や付加価値がない場合は最低評価となります。

弊社の実験では、16記事のAIフルリライトで順位向上が4記事のみという結果でした。

半年間AIコンテンツを投稿したサイトも、月間流入が100~300件と伸び悩んでいます。

SEO対策においては全てをAIに任せるのではなく、AIと人が並走する形で活用するのが重要と言えるでしょう。

もしもSEO対策でお悩みなら、弊社にてサポート可能です。

以下のリンクからお問い合わせください。

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