【Google 広告】 P-MAX における除外キーワードの設定方法まとめ

最新のアップデート以降、P-MAXではキャンペーンごとに除外キーワードを設定できるようになりました。

今まではアカウントレベルでの設定、もしくは煩雑な専用フォームからの申請のどちらかしか方法がなかったのでかなり大きな改善と言えるでしょう。

今回は新たに追加されたP-MAXにおけるキャンペーンごとの除外キーワード設定方法を解説します。

また、既存のアカウントレベルでの設定方法や、専用フォームからの申請方法もまとめて紹介するのでぜひご覧ください。

1. 除外キーワードの設定に関する基本

そもそも除外キーワードとは何か、除外キーワードのマッチタイプとは何かを解説します。

P-MAXの除外キーワードを設定する上でも、必要になる情報なので押さえておきましょう。

1-1. 除外キーワードとは

そもそも除外キーワードとは、意図しない検索クエリによる広告表示とクリックを防ぐために設定します。

例えば、法人向けのサービスのみ提供している企業であれば「個人」「家庭用」を除外キーワードとして設定することで、顧客にならない個人ユーザーからのクリックを減らすことが可能です。

その結果、広告費の高騰を防げて、コンバージョン率の向上や品質スコアの向上などさまざまなメリットを得られます。

1-2. 除外キーワードに用いるマッチタイプ

検索広告の除外キーワード設定に用いるのが、以下3種のマッチタイプです。

  • 完全一致:設定した除外キーワードと同じ検索語句の場合、広告を配信しない
  • フレーズ一致:設定した除外キーワードを含む検索語句の場合、広告を配信しない(語順と完全に一致する場合のみ)
  • 部分一致:設定した除外キーワードを含む検索語句の場合、広告を配信しない

例えば法人向けのオフィスを提供している企業が、無駄なクリックを防ぐために「オフィス 個人」を除外キーワードとして設定すると、以下のような結果になります。

  • 完全一致:「オフィス 個人」という検索語句のみが除外される
  • フレーズ一致:「レンタル オフィス 個人」「東京 オフィス 個人」などの検索語句が除外される
  • 部分一致:「個人オフィス 格安」「個人向けオフィススペース」なども除外される

2. P-MAXにおける今までの除外キーワード設定

GoogleのAIが機械学習によって「どのユーザーに、どのチャネルで広告を出すのが一番効果的か」を判断して自動で配信してくれるP-MAX。

とても便利ですが、除外キーワードの設定には難がありました。

というのも、P-MAXは検索結果以外の多方面に広告を配信する兼ね合いで、実際にユーザーが入力した検索キーワードや類似キーワードが可視化されません

加えて、キャンペーン単位での除外キーワード設定が行えなかったため、Googleの担当者にフォームを経由し依頼するか、アカウント単位で除外キーワードを設定する必要がありました。

そのため、煩雑で難易度が高かったのですが、直近のアップデートで除外キーワードの設定手順が大きく改善され、キャンペーン単位での設定も可能に。

次章で最新の設定手順と従来の設定手順をそれぞれご紹介します。

3. P-MAXの除外キーワード設定方法

2025年3月現在、P-MAXの除外キーワード設定方法は以下の3通りです。

  • キャンペーンレベルでの設定
  • アカウントレベルでの設定
  • 除外キーワードリストを作成し、依頼フォームから除外を申請

それぞれ異なるメリットデメリットがあり、手順も違います。

そんな各設定方法の詳細と手順を本章で解説していきます。

方法①:キャンペーンレベルでの設定

2025年1月ごろから、P-MAXにおいてもキャンペーンレベルでの除外キーワード設定が可能になっています。

しかしながら、ベータ版のため100個までしか除外キーワードとして設定できず、大規模な広告運用に使うのは難しいと判断していました。

ただ、2月末に正式版がリリースされ、10,000個までの除外キーワード設定に対応しています。

従来の方法と比べると難易度は高くありません。

以下の手順で設定してみましょう。

手順① [キャンペーン] アイコンをクリックし、[キーワード] に移動。[除外キーワード] タブをクリックし、除外キーワードを追加するには、プラスボタンをクリック。
手順② [除外キーワードを追加、または新しいリストを作成]を選択、次に追加したいP-MAX キャンペーンを選択
手順③ キーワードを 1 行に 1 つずつ追加し、[保存]をクリックして、除外キーワードの追加を完了。

方法②:アカウントレベルでの設定

アカウントレベルで設定するメリットは、新規キャンペーンを作成した際に抜け漏れが起きにくい点です。

反面、除外キーワードが1000個までしか設定できないのと、アカウント単位でまとめての除外になるので詳細な設定ができないのはデメリット。

そのため、全てのキャンペーンに共通する無関係なワード(高級志向な企業における「無料」「格安」といったワード)をまとめて除外したい場合には有効です。

一方で「こちらのキャンペーンでは『無料』を除外したいが、別のキャンペーンでは除外したくない」と言った場合には使用できないので注意しましょう。

手順は以下の通りです。

手順① [管理者]タブから[アカウント設定]タブへ。[Negative keywords]をクリック。
手順② [Negative keywords]を展開後、[+]をクリックしキーワードを 1 行に 1 つずつ追加し、[保存]をクリックして、除外キーワードの追加を完了。

方法③:除外キーワードリストを作成し、依頼フォームから除外を申請

除外キーワードリストを設定することで、キャンペーンを複数紐付けることができたり、除外キーワードの追加や管理が容易になります。

ただ、このリストを指定のP-MAXキャンペーンに紐づけてもらうためには、専用のフォームからGoogleへ申請する必要があるのですが、日本語表記がないことも相まって少し難易度の高い作業です。

それでも、アカウントレベルでの除外キーワードの設定が1000個までなのに対し、5000個のキーワードリストを20個まで作成できるので、大規模な広告運用の場合は当社でもこちらの方法を使用してきました。

キャンペーン単位での除外が可能になった今、リストからの申請は不要?

今後もリストからの申請は必要となるでしょう。
1つの除外キーワードリストを複数のキャンペーンに紐づけることが可能なため、新たに除外したいキーワードが増えた際にまとめて管理できるメリットがあります。
アカウントレベルでの除外は範囲が大きすぎる、キャンペーン単位ではそれぞれ設定が必要で手間がかかる、そのような状況ではリストによる除外が重宝するでしょう。

手順は以下の通りです。

手順① [ツール]➔[除外リスト]からP-MAXキャンペーンに紐付けたい除外キーワードリストを事前に作成
手順② こちらのフォーム(Performance Max Campaign Modification Request Form)にアクセスし、名前、会社名、Google Ads Customer ID等の基本情報を入力後、以下の項目を画像の通り記入していく
(1)Keyword exclusion (adding negative keywords):キーワード除外(除外キーワードの追加)
(2)Campaign level:キャンペーンレベル
(3)For terms that aren’t brand suitable:ブランドに適さない用語を除外
(4)No:アカウントレベルの除外キーワードおよび/または除外コンテンツキーワードを使用することに同意しますか?
への回答
手順③ 続けて以下の箇所も画像の通り、記入していく
(5)Apply List (from Shared library):リストを適用(共有ライブラリから)
(6)Apply existing list:既存のリストを適用
*手順①で作成した既存のキーワードリストを指定することになります。
(7)If you are unable to use the recommended alternative feature please briefly explain why you are not able to use the recommended alternative feature. :推奨された代替機能を使用できない場合、その理由を簡単に説明してください。
(8)[pMAX: Request Template]というリンクをクリックしてテンプレートをダウンロード。
手順④ [pMAX: Request Template]の必要な項目を入力していく
1)[Keyword List]のタブに移動。
2)[Action]のセルに移動し、必要な項目を選択。
・Create & Apply new list:新しいリストの作成と適用
・Remove the applied list:適用済みリストの削除
・Apply the existing list:既存のリストを適用
手順⑤ [Choose file]を選択し、先ほど入力したファイルを添付。
最後に承認・注意事項にチェックマークを入れて完了。

かなり高難易度の作業ですので「自分でやるのは面倒だな……」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このようなフォーム申請も弊社でサポート可能です。

お気軽にお問い合わせください。

まとめ

P-MAXでは従来、除外キーワード設定に難がありましたが、最新のアップデートで大幅に改善されました。

現在は、キャンペーンレベル(最大10,000個)での設定が可能になり、操作も簡単になったのは嬉しい点です。

加えてアカウントレベル(最大1,000個)での設定や、除外キーワードリスト(20リスト×各5,000個)による申請も引き続き可能となっています。

用途に応じてこれら3つの設定方法を使い分けることで、より効率的なP-MAX広告運用が行えるでしょう。

SHARE
  • URLをコピーしました!